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熊本ここだけの話

千の風になって

2008/05/08 11:49

ゴールデンウィーク最終日の5月6日、熊本城400年祭が終了した。昨年1月に開始された「プロローグ夜明け」から数えて実に1年5ヶ月に亘って行われたロングランのイベントだった。画像 074 (小).jpg

最終日のこの日のグランドフィナーレは、二の丸広場で歌あり踊りありの多彩な催しと、天守閣から放たれる赤、青、黄、緑の光の演出に2万人を超える観客が酔いしれた。名前がよく知られている地元のミュージシャンたちも400年祭を締めくくる最後のステージを一つ一つ確かめるような熱演ぶりで大きな拍手が湧いていた。

 

最終日前日の5月5日には、同じ二の丸広場で世界のジャズアーティスト渡辺貞夫のステージイベントがあり、こちらも1万人の観客で盛り上がった。

超一流のミュージシャンに共通するのは、最初の音の素晴らしさ、これに尽きる。かれこれ40年ほど前、熊本市民会館で日本フィルのモーツアルト40番を聞いた時、或いは東京文化会館でイムジチを聞いた時、福岡のサンパレスでロリン・マゼールの指揮にしびれた時、ブルーノートでマックレーンのテナーをかぶりつきで聞いた時、北村英治の天使のようなクラリネットに身震いした時、いずれも最初の曲の最初の音が全てだったように感じる。最初の音一つで全観客の心をつかむ、まさに超一流プロの為せる技である。後半には「渡辺貞夫と子どもたち」と題して、地元の高校生たちと「Share the World in Kumamoto」という内容のジョイントも組まれ、見事な演奏を見せてくれた。そして、2時間のライブの締めくくりでは1万人の観客も総立ちになり、ステージとの一体的な盛り上がりを見せ感動の中で終了した。

超一流のミュージシャンは「最初の音」をとても大事にする。それは、身近な日常の中においても、「最初の言葉」、「最初の一人」、「最初の取りかかり」などなど、学ぶべきものがたくさんあるように思う。

 

さて、話を最終日に戻すが、この日の最後のステージは“秋川雅史”。あの「千の風になって」を唄い、紅白にも出場した今をときめくテノール歌手である。

 

  千の風になってあの大きな空を吹きわたっています

  秋には光になって畑によりそそぐ

  冬はダイヤのようにきらめく雪になる

  朝は鳥になってあなたを目覚めさせる

  夜は星になってあなたを見守る

 

皆さんよくご存じの「千の風になって」の歌詞である。

400年前加藤清正によって築城された熊本城。細川54万石の政治経済の中心となり、薩摩軍と熾烈な戦いを演じた西南戦争の舞台にもなり、400年の歴史を経た今、本丸御殿を復元させ、まさに新しい風を起こそうとしている。

千の風が熊本の空を駈けているのだ。

(企業立地課 小野上)

 

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