熊本ここだけの話
春さらば かざしにせむと 我が思ひ
春さらば かざしにせむと 我が思ひし 桜の花は 散りにけるかも
万葉集に出てくる桜にまつわる哀しい歌の一つだ。
桜児(さくらこ)という一人の女性に二人の男性が恋をし、それを苦にした桜児は死んで二人の争いを収めたが、その自殺を嘆き悲しんで詠まれた歌である。
古代から日本人は桜の花が大好きで、毎年この時期になると桜の花の下で宴を催してきた。毎年決まった時期に花を咲かせ、わずか10日間で散っていく、その花の美しさと散り際の潔さみたいなものに人は心を惹かれてしまう。喜びに満ち溢れた人は満開の桜の下での酒宴に時をまかせ、哀しくせつない気持ちの人には散り行く桜の花びらが涙に重なってしまう。桜の花はそのような人の情緒に嬉しくも哀しくも見事に応えてくれる不思議な花でもある。
卒業式、入学式、人事異動など学校や会社で多くのセレモニーや人のうごめきがあるのもこの時期だ。我が企業立地課でも4月1日付けで9名の職員が異動する。長い人で10年、短い人で1年、それぞれの時間を万感の思いで過ごしたことだろう。皆さんの努力に改めて敬意を表したい。
3月30日、今年度最後の企業立地協定が行われた。今年度の通算立地件数は18件、史上最高の40件を数えた平成18年度に比べるとかなり落ちてはいるが、この不況の中ではまあまあといったところか。
企業誘致は地域間での熾烈な競争の中にあるが、今のような経済状況の中で熊本県が何を為すべきかという次年度の誘致戦略も出来上がり、本日知事の了解も得た。あとはひたすら実践をするばかりである。
桜の花が散っても、県庁のプロムナードでは銀杏の木々が新しい芽を出している。4月1日には県庁にもバリバリの新入生が入庁してくる。自然の営みと同じように人の活力もまた永遠に引き継がれ新しいエネルギーを生み出していく。我が企業立地課でも新しいパワーが炸裂していくに違いない。
多くの企業の方々に熊本を評価していただいた。本当にありがたいと思っている。ずっとずっと熊本ファンでいていただけるように我が企業立地課職員も誠意をもって対応させていただきたい。
最後に、熊本県の限りない発展を願い、企業立地課後輩職員にエールを贈りたい。
頑張れニッポンならぬ“がんばれ企業立地課”
(企業立地課 小野上)