スタンフォード便り
ショービジネスの本場での国際展示会
2008年は、ネバタ州ラスベガスで1月7日~11日迄の4日間開催されたCES(国際消費者家電展示会)で幕をあけました。CESは世界最大の消費者家電展示会と言われており、期間中、世界140カ国から27,000人、またアメリカ国内からは113,000人、合計14万人が来場しました。皆さんもテレビでこの展示会についてはご覧になった方、或いは実際に来場された方もいらっしゃるかもしれませんが、ベガスの街全体がCES関連の人々でごったがえし、ホテルも、カジノも、劇場も、レストランも、モノレールも、タクシーも連日大にぎわいを見せ、4日間のCESの波及効果は実に2億万ドル(約240億円)以上にもなったそうです。ベガスにとってこのイベントは町を潤す不可欠な恒例行事となっているようです。
プレイベントにはマイクロソフト社のビル・ゲイツ氏の基調講演も行われました。「これから第2のデジタル時代10年がやってくる」と語った彼も、1994年以来毎年続けてきたCESでの基調講演に、マイクロソフト社の顔として登場するのは今回が最期となるそうで、アップル社のスティーブ・ジョブズとともに、デジタル時代を率いてきた巨頭の片方の引退のアナウンスは、プレイベント会場内に一抹の淋しさを漂わせていました。
展示会場はインテル、アップル、マイクロソフト、ソニー、シャープ、パナソニック、東芝他、世界各国からこのイベントの為に集まった2,700社が出展しておりましたが、中でも尼崎工場製造の150インチの世界最大プラズマ・スクリーンを発表したパナソニック、ソニー、シャープ等のブースにはひときわ大きな注目が集まっていました。
とにかく大規模なので展示会場も3つに分けられており、ベガスのメイン・ストリートに近い会場では、日本貿易振興機構(JETRO)や大阪府、東大阪の中小企業の皆さん数社が展示ブースで自社製品のPRをしていました。東大阪からの参加は今回が初めてとのことでしたが、参加企業からはCESの規模の大きさに驚いたこと、米市場進出に何が必要か情報収集ができたことが大きな収穫だという声が聞かれました。
私は、今回、CESのイベント・マネジメントの素晴らしさに感銘を受けました。
・まず、ベガスのマッカラン空港に到着した瞬間からこの街を離れるまで、ベガス全体が一丸となって、CESを盛り上げようという雰囲気が徹底していたことです。展示会のメイン会場にはモノレール利用が最も便利で、しかも通常は$20(約2,400円)の1日乗り放題乗車券が、期間中は$10(約1,200円)と格安で提供されており、来場者が利用しやすいこと。またモノレール駅は主要ホテルと直結しており、モノレールを下車した乗客は、そのままカジノや劇場やレストラン等のナイトスポットに向かうスムーズな動線が描かれていたこと。
・CES期間中だけではなく、CES前後も事前参加登録者に対して、続々とEメールで関連情報が送られ、徐々に来場者の気持ちを盛り上げるように、主催者側が努めていたこと。CES後は、次回のイベント開催情報が送られてきています。
・出展者及び事前参加登録者双方に対して、Eメールで事前に商談希望や各出展企業への個別質問の有無について何度も照会があったこと。しかも、事前照会事項への対応が誠実で、主催者側が相手企業へ情報を正確につなぎ、当事者間で事前に情報交換が可能であったことから、限られた時間の中で、効率的に、目的に合ったイベント参加が可能となったこと。
・イベントは出展者の展示のみならず、日頃から誰もが1度話を聞いてみたいと思っている著名な経営者によるセミナー、パネルディスカッション等、来場者を飽きさせない魅力的なプログラムが目白押しであり、しかも、イベント参加のためには、展示会の入場とは別に参加料が必要で、イベント主催者も潤うシステムがつくられていたこと。
ビッグイベントのベガス流トータル・コーディネートのうまさを実感した4日間となりました。