ガレージから出発し急成長を遂げる
1985年春、研磨職人として独立した桐野茂社長が、自宅ガレージの2階を作業場にして創業した「クリスタル光学」。単結晶材料の研磨技術を武器に、翌年には工場を竣工。半導体製造に欠かせない「マスフローコントローラー」のステンレス材の研磨を始めました。熊本工場は1990年に設立され、同製品向けの研磨量産化を本格的にスタートさせました。現在は、全国4つの工場で材料の切削から測定までの一貫生産体制を確立し、高精度・短納期を実現。顧客から高い信頼を集めています。
先端技術を取り入れ時代のニーズを読む
光学結晶材をはじめ、金属、非金属、セラミックスなど、さまざまな素材を扱い、8mもある大型サイズ部品も手がける同社。液晶やフィルム製造過程で薄い膜を作るのに使用される「コーター・ダイ」では、超精密研磨や大型化の技術を生かした同社製品が国内シェアトップクラスを誇ります。また、航空・宇宙産業へ参入するため、5軸複合マシニングセンタを導入。東京大学との共同開発に加え、新エネルギーや医療分野の研究開発も行っています。
高品質製品で半導体産業に貢献する熊本工場
熊本工場では、同社の主力製品である「マスフローコントローラー」用部品を加工しています。半導体製造装置ではさまざまなガスが使われ、中には有毒なものもあるため、ガスの流量調整を行うこの部品の製作には超精密な作業が求められます。30年の歴史を持つ熊本工場では、技術を極めたベテランと新たな才能を持つ若手が融合し、顧客の要望に応えるだけでなく、異素材や加工分野への挑戦、自動化にも取り組み、さらなる発展を目指しています。